The Right to Healthってなあに?

きまりごと(制度や法律)

The Right to Healthってどういう意味?

日本語に訳すと、「健康けんこうに対する権利けんり」とか「健康権」となり、だれもが健康でいる権利がある、ということです。
Healthという言葉は、病気ではないということだけではなく、体や心、社会的にも安定した状態のことをいいます。

The Right to access Health careという言葉も使われること多いです。こちらは「病気や健康を保つために、どんな人も公平に、病院に行ったり薬をもらうことができる権利」といった意味になります。

いつからこの権利が存在そんざいするの?

ちょっと歴史のお話になります。
今から80年も前になりますが、1940年代後半に、以下の2つの大切な決まり事が作られました。その中で健康に関してこう言っています。

WHO(世界保健機構せかいほけんきこう憲法:健康でいることはすべての人が持っている基本的な権利の一つ

世界人権宣言せかいじんけんせんげん:すべての人は、健康でいるために十分な生活レベルを保つ権利を持つ

また、1976年に発効された『経済的、社会的、文化的権利に関する国際規約』でも体や心の健康に関する権利が書かれています。

国連本部訪問時に世界人権宣言を見る日本人女性たち(1950年) Photo by United Nations

なんかむずかしい。。。。けど、国際的な決まりごとでは、みんなが健康でいる権利がある!って言っているってことだね。

日本ではどういう決まりがあるの?

日本の憲法けんぽうでも、すべての国民が健康で文化的な生活をおくる権利を持っている、と書かれています。

また、国は社会福祉しゃかいふくし社会保障しゃかいほしょう公衆衛生こうしゅうえいせいを良くしていくよう頑張らないといけません、とも書かれています。

だから子どもやお年寄としより、体が不自由な人へのサービスはあるんだね。

公衆衛生こうしゅうえいせいって、ちょっとむずかしい言葉だけど、環境を整えて自分や自分たちのコミュニティをもっと健康にしていくって意味だよね。どんなことが公衆衛生なのか、具体的な例題を見てみよう。

コロナウイルスのパンデミック対策
個人や公共の場での対策を行って、感染が広がらないようにする。

下水道の設備
→ 汚い水をきちんと処理することで病原体が除かれ、病気を防ぎ、きれいな環境を保つ。

安全な食べ物をあつか
→ 食品汚染のリスクを減らして、食中毒になるのを防ぐ。

実際はどうなの?

これらの決まりは理想だけど、現実はやはりかなり違います。

国によっては、貧しい人は医療保険いりょうほけんを持てないことも多いです。そういった人達は病気の時に医療を受けるのに高い費用がかかってしまうので、病院に行くことができません。

国全体で薬やワクチンが足りていないところもあり、病院に行くことが出来ても薬が手に入らないということもあります。

やっぱり理想と現実は違うんだな。

参考文献
World Health Organization (WHO). Fact sheet: Human rights. 10 December 2022. https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/human-rights-and-health
WHO. Constitution. https://www.who.int/about/governance/constitution
United Nations. Universal Declaration of Human rights. https://www.un.org/en/about-us/universal-declaration-of-human-rights
– 国際連合広報センター。国際人権章典。https://www.unic.or.jp/activities/humanrights/document/bill_of_rights/
– 国際連合広報センター。経済的、社会的、文化的権利。https://www.unic.or.jp/activities/humanrights/document/economic_social/

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